2022.12.09
【Vol.5】「大丈夫」と思っていても、案外無理しているかもれない
ヤングケアラー経験のある”ちょっと先”の先輩の経験談。
ピアサポーターである彼・彼女たちの経験や想いを聞いてみました。
現在大学2年生のまやさんは、高校1年生~大学1年生まで、
難病を患った祖父の介護を手伝う生活をしていました。
一緒に暮らしていた祖父は、5年前にパーキンソン病を発症。
その間自宅で介護をしていたものの、昨年11月に誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を
併発したことから症状が悪化し、現在は入院しています。
祖父が入院するまでの約4年間、まやさんは家族と助け合いながら、
学校や部活の合間を縫って介護のサポートをしていました。
ーどんなケアをしていた?
トイレや食事の補助など、祖父が生活する上で必要な介護全般を手伝っていました。
パーキンソン病は、思うように身体が動かせなくなるし、言葉も発することが難しくなる病気です。
立つ時の持ち上げや、ベッドまでの誘導、トイレの補助、
手が震えて食べられない時はスプーンで口に持っていくなど、
様々な場面でのサポートが必要でした。
調子が悪いと、立つのに数分かかってしまうこともありましたね。
ただ、介護自体は祖母や母と分担していたので、「申し訳ないな」という気持ちはありながらも
学業を優先させてもらえたのはありがたかったです。
ー当時の思いは?
本人はそうなりたくてなっているわけではないのに、
辛そうにしている祖父を見ているのは苦しかったです。
誤嚥性肺炎を併発してからは見ているのもしんどいほど重い症状になり、
一緒にいる母や祖母も涙ぐむこともありました。
慣れない介護はストレスが溜まるし、
唯一リラックスできるのは、週1~2回のデイサービスの日。
また父は仕事が忙しく、介護にあまり協力的でない面もあったため、
母と父が言い争いになることもありましたね。
ーいまはどう捉えている?
介護の荷は下りましたが、祖父は今も苦しんでいるので、乗り越えたとは言えないです。
今は元気な祖母もいつ介護が必要になるかわかりません。
そうなったときに、祖父の時にうまくできなかったことを、
ちゃんと活かしていきたいなと思います。
祖父がトイレに失敗した時や、食べたものを戻してしまった時、
自分はパニックになってしまったので…
今度はしっかりできるようにしたいです。
ーヤングケアラーへのメッセージ
「大丈夫」と自分では思っていても、案外無理をしていたり、
大丈夫でないケースもあると思います。
オンラインサロンのイベントを通じて、ぜひ自分のことや、
将来の選択肢を考えるきっかけにしてもらえたら、と思います。
私自身も経験をシェアすることで、少しでも中高生のみなさんの力になれたらうれしいです。
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